2013年3月分

2月に試験が終って3月は私少し狂っていたんだと思う(笑)。もしくは羽を伸ばし過ぎたというか。
記録をつけていないものを含めて、まんが18冊と本9冊の合計27冊を読んだ。
そして気づいたことがある。

私はまんが自体はそんなに好きじゃないのかもしれないということ。

途中からまんがを読むことが苦痛になってきて。
これからはあまり幅を広げずに好きなまんがだけを読もうと思う。

それから2月の終わり頃から図書館を利用しはじめて読む本の幅がぐっと広がった。
これはとてもよい変化。
今までは、気になるけど買うまではないなー、良さそうだけどどこの古本屋にもないんだよねー新刊で買うのは躊躇われるなー…と言って読むのをあきらめていた数々の本。勿体なかった。もっと早く図書館を利用すればよかった。
ちなみに先月でいうと、9冊のうち7冊は図書館で借りた本でそのうち2冊はすごく気に入ったので購入予定。その2冊とは「走り続ける才能たち」と「キネマの神様」。すごく良かった。

2013年3月の読書メーター
読んだ本の数:24冊
読んだページ数:5173ページ
ナイス数:72ナイス

プラチナデータ
国民の遺伝子情報から犯人を特定するDNA操作システム。その構築と運用に携わる神楽龍平が新たな殺人事件の犯人とされ、逃走する中システムの欠陥であるプラチナデータに迫ってゆくミステリー。国による個人情報の管理と犯罪抑止、遺伝子と心の関係、スズランとその正体、二重人格など、面白い要素がたくさんで一気に読み進められたのだけど、どの要素も中途半端に扱われている気がして残念だった。特に、どうしてスズランは本当の姿ではない姿だったのかもう少し丁寧に描いてほしかった。分かるんだけど、ね。
読了日:3月1日 著者:東野 圭吾

■HER(Feelコミックス)
初めてのヤマシタトモコ。「女の子がもがいている様」が描かれた6編の短編集。女の人の醜い部分や面倒くさい部分がすごくリアルだった。「あと何万年生きたって悩まない日はないし誰が隣にいても孤独じゃなくなる日は来ない。永遠に孤独だけど孤独なのは自分だけじゃないし繋がらずには生きていけないから終われない。それも世界の決まり」。終われないのか。と、追いつめられたような安心したような。話は好きだけど絵は苦手。
読了日:3月1日 著者:ヤマシタ トモコ

3月のライオン 8 (ジェッツコミックス)
柳原棋匠のタスキの表現が秀逸だった。長い年月をかけて、少しずつかけられていったたくさんのタスキが重圧にもなり原動力にもなっている。感動した。最後は笑いで締めてあるのも好き。それと、川本家の半熟たまご作成マニュアル今度やってみる!
読了日:3月2日 著者:羽海野 チカ

■好きって言わせる方法 (マーガレットコミックス)
4編の短編集。表題作のみ連載になったみたい。最高の男をゲットして幸せになるために数々のモテ技を研究して実践する菜乃花が主人公。という女子に嫌われそうな子が主人公だけど、だんだん可愛く思えてくる。この表題作と、スイッチバックが好き。
読了日:3月2日 著者:永田 正実

■好きって言わせる方法 2 (マーガレットコミックス)
自己評価が高くて思い切りがいい主人公って少女まんがでは新鮮かも。「あたし以外の女子にときめいたらコロスから」って(笑)それを受け止めるハルちゃんの心の広さ。余裕だなー。
読了日:3月2日 著者:永田 正実

■好きって言わせる方法 3 (マーガレットコミックス)
「ダメでも努力で得られる副産物はたくさんあるの。それがちゃんと自尊心になってくれる。だから何もしないのは絶対もったいない」。自分のモテ技を伝授して女の子に幸せになってほしいという使命感からライバルまで励ます菜乃花。強いなー。想像以上に良い話だから、タイトルがもったいない気がしてきた。
読了日:3月2日 著者:永田 正実

青空エール 10 (マーガレットコミックス)
先輩の嫌がらせにも真っすぐ向かっていくつばさと大介。本当にまっすぐで眩しい。つばさはもちろん、水島も成長したと思う。
読了日:3月2日 著者:河原 和音

青空エール 11 (マーガレットコミックス)
つばさたちは2年生になって、TPに上手だからこそプライドが高い後輩が入部。その後輩にも、ライバルなのにまっすぐ向かっていって励ますつばさがすごい。「私があきらめたら終わっちゃうじゃん。才能がないからだれもがんばれって言ってくれないし辞めるって言っても誰も止めてくれない」って根性ある。それと、つばさに対して「負け根性をなんとかしないとメンバーになれない」と(大介を通してだけど)指摘する水島が鋭い。
読了日:3月2日 著者:河原 和音

■&(アンド) 3 (Feelコミックス)
3巻まで一気読み。初めてのおかざき真理さん。それぞれの感情が迫りきてそれに溺れそうになって苦しかったー。恋愛未経験の26歳の女子と、過去に捕われている48歳のおじさんの恋愛が一筋縄では進まずもどかしくて。どの性格にもどの生き方にも共感はできないけど、どの感情にも共感してる。シロちゃんにがんばってほしい。そしてシロちゃんの思いを知って薫は苦しめばいいと思う。と、意地悪なことを思ってしまった。
読了日:3月2日 著者:おかざき 真里

■三人姉妹 (新潮文庫)
三人姉妹の末っ子の目線で、恋愛や人間関係や仕事など姉妹それぞれの日常生活が描かれたお話。読み終えてまず思ったこと「普通だった」。でも、そう思ったのはきっと私が三姉妹だから。三姉妹の人が三姉妹の日常を読んだら、自分の日常と変わらない普通なのです。当たり前です。大人になって三姉妹でよかったって心底思っているけど、このお話の亜矢と真矢と水絵のように、些細なことを3人であーでもないこーでもないと騒げることが本当に楽しいということに改めて気づかされた。2人じゃなくて3人だから殊更おもしろいのです。
読了日:3月6日 著者:大島 真寿美

■ときめかない日記
「だって女子だもん!」からの派生。ときめかない日記だった。タイトルのまま。ときめきも盛り上がりもないところがリアル。リアルだから痛い。でもクスッと笑えたし読んだあと元気になったのが不思議。はぎさんいいひとじゃん、ときめけばいいじゃん。というのは他人だから言えることだよね。実際私もはぎさんにはときめかないと思う(笑)。
読了日:3月7日 著者:能町 みね子

■好きって言わせる方法 4 (マーガレットコミックス)
「わかってるのに何でちゃんとしないのぉ?」「毎日続けられるようにちゃんと考えなくちゃ、結局また痩せずに挫折して自己評価下がっちゃうよ?またできなかったーって。」そのとおり。菜乃花の言葉がグサグサ刺ささった。
読了日:3月8日 著者:永田 正実

■好きって言わせる方法 5 (マーガレットコミックス)
ケンコーのハッタリがクラスのみんなにバレたときの菜乃花のフォローがすごい。ケンコーじゃなくても菜乃花に惚れるよ。
読了日:3月8日 著者:永田 正実

■好きって言わせる方法 6 (マーガレットコミックス)
菜乃花はモテ技使って自信満々だけど、実は素直ですごくかわいい。プロジェクトC(笑)ができなかったときも、素直にハルちゃんに謝って。ハルちゃんじゃなくても、こっちまでドキドキした!
読了日:3月9日 著者:永田 正実

■好きって言わせる方法 7 (マーガレットコミックス)
ハルちゃんに嫌われる不安や自分の自信のなさを初めて感じた菜乃花。仲直りできて成長できてよかった。ありがとう、ごめんなさい、好きをきちんと言えるから菜乃花は偉い。対して自分の気持ちを認めようとしない素直じゃないナカちゃん。いいひとに出会えてよかった。
読了日:3月9日 著者:永田 正実

きょうは会社休みます。 1 (マーガレットコミックス)
少女漫画に対して禁句かもしれないけど、いくらなんでもありえない。と思ってなかなか入っていけなかった。でも、「なんか私、年取るごとに性格悪くなってるなぁ…」だけは激しく頷いた(笑)。気になるから続きは読んでみようと思う。
読了日:3月9日 著者:藤村 真理

君に届け 17 (マーガレットコミックス)
爽子もちづもあやねちゃんも、それぞれ一気に展開していった。特にあやねちゃんのお話には前巻に続いて涙。傷つけられた相手を受け入れて優しくできるあやねちゃん。大人だなー。爽子は素直に気持ちを伝えられた結果、きっとうまくいくはずだよね。
読了日:3月9日 著者:椎名 軽穂

■幻の女 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 9-1))
妻殺害の濡れ衣を着せられ死刑が確定したひとりの男の無実を証明するため、男のアリバイを証言できる唯一の証人「幻の女」を探すミステリー。結末が分かったときには、お見事!と心の中で拍手した。それほど構成から結末までよくできていて、撹乱させられた。言葉や言い回しが古かったりするけれど(携帯電話がないことにも始めは戸惑ったけれど)、全体的には古さを感じなく、時がたっても色褪せない魅力があるんだと思った。
読了日:3月10日 著者:ウイリアムアイリッシュ

■走り続ける才能たち - 彼らと僕のサッカー人生
今の日本サッカー界を担う選手たちの成長過程を追った取材記録。立場は違えど、著者と彼らが励まし励まされ、共に成長する同志でもありライバルでもあるという関係がとても新鮮だった。取材というよりはフランクな会話から信頼関係の厚さが伺える。ライターではなくジャーナリストとはこういう人のことを言うのかと思った。壁にぶつかるたびにそれを越えて成長する彼らの姿に、読みながら何度も目頭が熱くなったけど、特に「人間って一巡した数が多いほど成長していると思う。人間は自分以外の者にはなれないのだから」が今の私にはすごく心に響いた
読了日:3月13日 著者:安藤 隆人

名波浩対談集~日本サッカーが勝つためにすべきこと
南アフリカWC前の2009年に名波さんが好きな選手と行った対談集。読んでいてすごく楽しかった。名波さんだからできた対談だと思う。相手のいいところを引き出しつつ、課題を指摘し、これからの展望を導いてあげていて、聞き上手だったし、説明がとても分かりやすかった。いつか名波さんが指揮するチームを見たい。それとやはり黄金世代の人たちは偉大だと思った。いくつになってもどんな立場になっても夢や野望を持ち続けていてサッカーが好きだという熱い思いが伝わってきた。
読了日:3月18日 著者:名波 浩

■オルセー美術展2010「ポスト印象派」オフィシャルBOOK ― オルセー印象派ノート
フランスのオルセー美術館所蔵の作品の中から辻さんがインスピレーションを受けた絵画を選び、それらをモチーフに小説を描いた短編連作集。辻さんの小説は苦手だけど、企画内容に興味を持って手に取る。「或る女の一生」と題して10枚の絵画が女性の一生としてひとつに繋がるのだけど、当初は何の意図もなく10枚の絵画を選んだのだというのだから、辻さんの創造力の広さと深さに感心する。女性の生き方をその人の母親の生き方に重ね合わせて、赤いボールを投げる距離で表現するなんて上手い。でもやっぱり男性が女性の内面を描くのが苦手なのかも
読了日:3月21日 著者:辻 仁成

■書店員が本当に売りたかった本
2012年3月31日で閉店したジュンク堂書店新宿店。その閉店前に行われたフェアのポップを集めた写真集のような本。書店員が本当に売りたかった本と題しているだけあって、選ばれた本、ポップに書かれてある言葉、ポップの装飾に至るまで、書店員さんの私情と個性と熱い想いが溢れていて私まで胸が熱くなった。ポップと一緒に本も写してほしかったと思ったけれど、もう取り寄せができず本はないのだと気がついて切なくなった。本への想いはもちろん、お客様への想いも熱くて、こちらこそありがとうと思った。読みたい本がたくさん増えた。
読了日:3月24日 著者:ジュンク堂書店新宿店

■キネマの神様
40歳を前に失業した娘、ギャンブル依存症で借金を抱えて心臓発作を起こした父。このどうしようもない絶望的な状況から、映画を愛してやまないこの父娘が、周囲を、世界を巻き込んでやがてみんなが幸せになってゆく。とても面白くて泣かされて幸せな気持ちになれる素敵なお話だった。出来すぎな部分はあるけど、夢があってすごくいいと思う。登場人物は結局みんないい人なところもいい。ゴウさんの日誌を全部読んで、そこにある映画を全部観たいなー。とりあえず「人生最良の映画」を映画館で観ようと思う!やっぱり映画は映画館で観たいね。
読了日:3月27日 著者:原田 マハ

レ・ミゼラブル (3) (新潮文庫)
第三部「マリユス」。マリユスの生い立ちと、独立して貧しい暮らしの中でコゼットと出会うまで。後半の怒濤の展開と、ジャンとテルナディエ一家とジャベール、マリユスが一同に揃う運命の悪戯は圧巻。マリユスの純粋さと盲目な恋に笑わされたけど、その中でも要所要所で真理をついてきて、この巻も心にグッとくるものがあった。「人生、不幸、孤独、遺棄、貧乏は、英雄を生む戦場であり、無名の英雄の方が、有名な英雄より偉大なこともある」「若いときの貧乏には、意志をひたすらに努力に向わせ、魂をひたすら理想に向かわせるという美点がある」
読了日:3月29日 著者:ユゴー